Saebener Strasse 51 への道。


 

FCバイヤンのクラブハウスと練習場があるSaebener Strase 51番地。
どんなに世界で活躍しても、彼等はここに帰って来る。ある時はトロフィーを、
ある時は勝利の報告を、そしてまたある時は敗戦の反省をしに。

ここは彼等のホーム。
「それは、日々の儀式である。」
というカーン主将の言葉から始る公式サイトのガイドにもあるように、
彼等にとって大切な場所。

そういった敬意を持って、外国人も訪れるようにしたいもの。
そしてこの文が、どうしても彼等に会いたいという、
次の次の日本人の為の道しるべになってくれたら、とても嬉しい。

■アクセスの仕方
ロケーションはもちろんミュンヘン。直行便もあるけど、本数が少ないので、フランクフルトからICEを利用する方がルートの選択肢も広がる。DE(ドイツ鉄道)をうまく利用すれば、好きなチームのトレーニングもいっぱいまわれそう。オリーの故郷、カールスルーエにも列車で気軽に行けそうな雰囲気だったぞ。

で、ミュンヘンに着いて日程をチェックして、トレーニング場へ行くには、

地下鉄
U-BahnのU-1線
Wettersteinplatz駅下車。(料金は郊外でないならどこでも2ユーロ、
入り口の小さな機械で切符に打刻をするのを忘れずに!)

どこの出口から出ても、とにかく角の教会を探そう。
モダンなレンガ作りの教会の、時計塔を正面に見たら、
右に曲がる。そしてずーーーーっと真っ直ぐ歩く。
(標識にもSaebener Strasseと書いてある)
すると左手に赤と白を基調にした建物が見えて来る。
ここがFCバイヤンのクラブハウスだ。(写真はミュンヘンレポート参照

一般人は正面玄関から入らず、車用の入り口から入る。
セキュリティーチェックもなんもない。スーパーにド開放。
ドイツのどこに行っても感じたことだが、全ては自己責任に
任されている。そういった彼等の信頼と自らの責任において、
くれぐれも失礼のないようにしたい。

車用の入り口から入ると、左手にロイドトラベルエージェンシー(なんかFCバイヤンのツアーなんかも用意しているみたいだぞ)と、アイスクリーム屋さん、そしてファンショップへの入り口がある。ファンショップは二階にあり、そこへ行くまでに、ガラスケースの中に数多くの貴重なトロフィーを閲覧することができ、そしてカベにはたくさんのレア写真が飾ってある。特にオリーファン必見なのは、暖かい芝生(機嫌がいい)の上で和やかに微笑みながらちびっこのユニにサインしている暴れん坊将軍時代のオリー。すげえ優しくていい顔してるぞ。誰だよゴリラなんつったの。オラが替わりにパンチングすっぞ。

鼻息を静めたところで、ファンショップについてであるが、ほぼここでなんでもファンにとって欲しい物は揃うであろう。私の一番の収穫は2001年欧州選手権とブンデスリーガの記録をおさめたDVD。これが毎年出てるなら、WOWWOWが入らなくても普段はFCバイヤンのテキストライブとwebラジオで我慢して我慢して一気にDVDで見るというのも乙なもの。

ここで注意したいのはDVDのリージョンコードが欧州と日本で同じ(2)なので、PC上では見られる。ただし、テレビでは信号方式が違うので見られない。テレビの信号方式は、日本がNTSC、欧州と欧州の旧植民地だったアジアではPALという方式がとられ、PAL方式の映像は、市場のテレビがほぼNTSCオンリーしかない日本では見られない。どうしてもというなら、PAL方式の国ではモデルにまずマルチ方式を採用しているか、コンバータが売られている(日本のゲームがNTSC方式を採用しているためPALの国でもNTSCに対応してないと色々不便だから)ので、日本のテレビでPALを見る場合はコンバータを購入する。まあそこまでしないでもPCで見ようよ。

それと、オリーのレプリカユニは女性にはオススメしない。とにかくデカイ、デカすぎるし高いし色々な意味で着られないし。ちなみにお値段は80ユーロ。ウェアの類ならお子様サイズでデザイン性の高い、かわいいニットウェアとかパーカとかシックなものがおすすめ。それに、あからさまにFCバイヤンのファンと判る格好でミュンヘン以外の地に出ると血祭りに上げられるかもよ。あと、よく考えてみたまえ。日本人がFCバイヤンの格好してブラブラ歩いてるのは、日本で外国人が長島さんの3番スタジャン着て歩いてるようなもんだし。というわけで、練習見学時にさりげなく小物(キーホルダーとか)でファンであることをアピールし、デザインは充分にかわいいので、日本に帰ったら思う存分着るようにした方がいいと思うよ、まわりの雰囲気を見ると。私もそうしたし。あと、カワイイと人気のFCバイヤンのしましまソックスは12ユーロくらいで売られているぞ。これもオススメかな。

■練習見学について

さて、練習の大体は午前トレが10時から、午後トレが4時からの場合が多いようだ。朝は、「儀式である!」とオリーが述べる通り、きっちり同じ順番でみんなアウディを運転して入ってくる。これまた儀式なのか、9時10-20分にヒッツ監督、その後すぐにオリー、そして気のせいかFW→MF→DFの順で入って来るような気さえする。「儀式の始まりだ」と思ってるせいかなんなのか、オリーは朝は比較的穏やかで気分もいいようだ。(ってムスっとしてるようで穏やかみたいだよ、ファンには)入り口の遮断機の所で止まって窓を開けるのが大チャンス。

しかしここで注意!
あくまでもちびっこ優先で!!!トレーニング見学全体に言えることだが、地元のファンは誰が言い出さなくても障害者さんとちびっこが最優先であることがきっちり判っている。ちびっこのサインが終わるまでおとなしく待ち、こっちにも気付いてくれれば儲けものと思おう。また、ちびっこの俊足はどんなスタープレイヤーも逃さないのでありがたい存在なのである。ちびっこバンザイ。ただし、日本人は実年齢より子供に見られるので、結構、融通が利く。そういえばみんな私を子供だと思って「よかったねーおじょうちゃん」という感じで選手のもとにノート届けてくれったっけ。ダイスラーが「はぁいおじょうちゃん」みたいな顔でサインしてくれたので、なんか思いっきりお兄さんに見えたものだが、よく考えたらダイスラーの方が私より4歳も年下じゃねーか!!まあここは日本人の役得だと開き直ってしまおう。

 サイン獲得はエルバー君のサインが一番もらえる確率が高い。すんげえエースストライカーなのに、とにかくフレンドリー。背は小柄で、ブラジル人らしくとてもスラっとしていて、ファンキーなTシャツとジーンズがよく似合っていた。「ダンケシェーン」と言ったら「ダンケシェーン」と返してくれるし、「エルバーこっちむいてー」とファンがカメラを向けるとまたニコォっとカメラ目線。最後の最後の一人までサインしてくれるぞ。
 あと、あの「こわいものは戦争とオリー」と言ったのかしれないが苦労人顔のショルも、まじめにサインに応じてくれる。ブラッツォ(ハサン・サリハミジッチ)は二枚目然としていて、とってもおしゃれして出て来る。ブラッツォにはティーンズの女の子のファンも多いようだ。舌かみそうな名字より、みんな「ブラッツォー!!」とか「ハサーン!」とか呼んでいた。それを心得ているのかいないのか、女の子には流し目を送ってくれるようなないような。
 バラックのサインが欲しい場合は、前の方の木の下に場所をとってみよう。そんなにもみくちゃという状態ではないので、もぐりこむのは簡単。(しかしここでもちびっこ優先だからな!!)ただし、夏場の木の下はミツバチが多いので、刺されないように注意。
 ヒッツ監督も顔はコワイがサインに応じる率はとても高い。ヘンケコーチなどもサインしてくれる。オリーは冷たいというよりも不器用で内気といった所があるようなので、人気(ひとけ)のなくなった最後の最後まで待つか、朝のうちだな。(朝はちびっこだけにささっとサインする程度にも見えた)
 私も貰えたのが奇跡に近いラッキーだったのかもしれん。視界もせまそう(天然ボケそう)なので、もし気付いてくれなくてサインが貰えなくても落ち込むことないと思う。目ぇみりゃわかるよ、すんげえ優しい人だってことは。勇気を持って大きい声で英語でも日本語でもいいから話かけてみるといいかもしれない。私は日本人ということをアピールするため、サインを貰った時に「ありがとうございます」と言ってみた。
 手紙に関してはなんて言っていいかわかんなくて渡してしまったけど、「ふぉーみー??」が聞けてよかった。(これって「みーー??」が大きくなるの口癖なんかな。前に宮崎で女の子から手紙もらった時の反応がどっかに書いてあったけど、それと全く同じ反応のような気がする)

 あと、とにかくちびっこに優しく!!後ろでもじもじしてるちびっこがいたら、「どうぞ」と手で合図して優しく前に送ってあげたり、選手のボールが足元に飛んできたら、「ほら、オリーにパスしちゃえ!」とちびっこの方に転がしてあげたりしよう。ちびっこもとっても親切だよ。私が電池落としたら真っ先に拾ってくれたり、「あ、昨日の日本人のおねえちゃんだよね!」みたいに笑いかけてくれたりもしたぞ。とにかく元気な地元のちびっこはかわいい。人に優しくするときっといいことが待ってるぞ。

■持ち物について
サイン貰いたい場合は、あまり先にファンショップで買い物するのはよくないかも。間違いなく荷物はボロボロになる。といってもファンショップも5時までなので、あまり大荷物にならない程度に。それと、お昼時であるが、いつ昼食に行く為に選手が表われるかわからないので、備え付けのレストランより、駅前のパン屋などでサンドイッチやパン、飲み物を持ち込み、駐車場の前あたりで広大なトレーニング場(森と芝生が広がって美しい)を眺めながら軽くかじる程度にしよう。ファンとも交流できるよ、笑顔とアイコンタクトだけでも。(一日目は悲惨な昼食だったが二日目はそうしたので最高だった)ここでもちびっこが目ざとい嗅覚で選手に敏感に反応してくれるので、ちびっこのそばにいてみよう。

また、ミュンヘンの夏はかなり涼しい。雨が降ると凍えるくらいだ。上着や長袖を着ていくといい。それと、傘も必需品。かなり突然、激しい雨が降って来る。サインなどでごった返す場合は、暗黙の了解で一番、背の高い人が傘をさしてくれるので、自分は邪魔にならないように傘をとじるか、また周りを見て自分が一番背が高い場合は、自分が傘をさしてちびっこが濡れないようにしてあげよう。

■態度について
しつこいようだが日々のトレーニングは儀式である!(オリー談)選手はとても集中しているので、練習中にキャーキャー言うのは言語道断!といっても選手やコーチがファンにサービスしたり、ミニゲームで名プレーを披露してくれた場合は大歓声と拍手を送ろう!ミュンヘンッ子が盛り上げ所をきっちりおさえてくれているので、それに従おう。

人数について
群れない程度に。ベッカムツアーなんてのがあるとかないとか聞くが、そんなの組まれたら大マジメなドイツ選手(特に主将)はマジで困ってしまうぞ。最大でも5人程度でいいんじゃないかな。それに、一人の方が「おじょうちゃん一人で来たの?えらいね〜〜」とかわいがってくれるので役得。それに客観的な視野も育つ。孤立せよ!でもムスっとしてたら誰も親切にしてくれないぞ!あくまで笑顔と日本人らしい礼節を忘れずに!どこでもそうだが、日本以外の国に行ったらみんながみんな「日本代表」!!!

■日焼けについて
 …とにかく曇り空でも油断するな!なにしろ直射日光にさらされているので、結構日焼けしちまた!日本帰ってすんげえヒリヒリしちゃったよ、特に手の甲とか。日焼け止めは念入りに塗っておいた方がいいかも。

■身だしなみ/その他の注意点
 よく派手派手ブランド固めで気合入りまくりの日本人観光客を世界中で見かけるが、ドイツサカーじゃあるまいし雰囲気よめよ!「これから出勤しますが、何か??」くらいの感じの服装でまとめれば、犯罪遭遇率も格段に減るし、親切にもしてくれる。そしてキョロキョロしたりオドオドしたりせず、ヘラヘラしないが笑顔を大切に!!そういったことを守ればどんなとこでも犯罪に遭う率は減るだろう!自慢じゃないが私はカナリ危ない地にも何回も行った(仕事で)が深刻な犯罪には一度も遭ってない。(あるとすればボッタクリくらい)あと、深夜などに帰りがずれこむ場合は、迷わずタクシーを利用しよう。それと、どの国でも男性はポン引きに付いていかないこと!!!いたずらに性欲に身を任せて命を失いたいかッ!そして女性はやたらと愛想のいい男にヘラヘラ付いていかないことッ!!!露出の高すぎる服を着て歩かないことッ!!!プライドを持って行動すること!!!おやつにバナナは含まない!(オリーのためにも)


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